ジャムとコンフィチュールの違い
パンやヨーグルトのお供にと、朝食には欠かせないジャム。近頃では、季節限定や珍しい果実を使用したジャムなど、またオシャレな瓶に入ったジャムなども多く店頭に並ぶようになり、どれにしようか、ジャム選びに迷われる方も多いのではないでしょうか?
そんな中でも良く目にするようになった“コンフィチュール”。ジャムよりも目新しさがあり、なんとなくオシャレな印象ですが、ジャムとコンフィチュール、見た目もあまり変わらないような・・・。さて、どんな違いがあるのでしょうか?
ジャムもコンフィチュールも和訳すると「果実を砂糖でやわらかく煮詰めたもの」という意味で、ジャムは英語、コンフィチュールはフランス語になります。実は、どちらも同じだったのです!両方とも、果実や果汁に重量比10%から同量程度の砂糖や蜂蜜を加えて加熱濃縮し、保存可能にした食品となります。
13世紀に登場し、18世紀頃には、果物だけでなく野菜や花も素材として利用されるようになったコンフィチュール。伝統的な保存食としてフランス全土に広まったとされていますが、時代の変化と共にやがてお菓子作りにも使われるようになり、フランス菓子の原点ともいえるシンプルな砂糖菓子もこのコンフィチュールなのです。
その手法や煮詰め具合によって、コンフィチュール、セミ・コンフィ、ジュレ、コンポートと呼び名も変わり、正確な計量と煮詰める温度、濃度などを管理しながら作る技術は、洋菓子職人パティシエの必須技術とも言われています。
日本のJAS規格では糖度40%以上の製品をコンフィチュールを含めた「ジャム類」と定義づけています。これよりも糖度が低く、果実を丸ごと、またはカットし、砂糖やアルコールの入ったシロップで煮たものが「コンポート」となります。生のままよりは日持ちするうえ、甘みの少ない果実などを使用する時にはコンポートにすると美味しく味わうことが出来るのでおススメですよ♪低糖度なので、長期保存は難しくなってしまいますが、常備菜などにも向いています。
普段は何気なく目にしているものでも違いを知ることで、それぞれの違った美味しさが楽しめそうですね♪