赤薔薇の起源・ガリカローズ

赤薔薇の起源・ガリカローズ

西洋に古くから存在するオールドローズの最古の系統ともいわれる薔薇「ロサ・ガリカ・オフィキナリス」。古代ローマ時代から栽培されていたといわれ赤薔薇の起源となっている系統です。

濃い赤やピンク色が多く、重厚に花弁が重なる一季咲きのつる薔薇で、濃厚な甘い香りが特徴。香料や観賞用などに人気があります。古くから薬の原料やローズオイル用に栽培され、“薬剤師の薔薇”ともいわれています。

この原種が自生していたフランス南部地方を、その昔ガリカ地方と呼んでいたことからガリカローズと呼ばれるようになったそうです。

ナポレオンの最初の妻であるジョセフィーヌは、薔薇収集で有名で、ヨーロッパだけではなく、日本や中国など、世界中から薔薇の苗を集め、専門の造園家に命じてバラ園を作らせました。住んでいたマルメゾン宮殿のバラ園で栽培された薔薇は250種にものぼり、そのうち150種ものガリカ系交配種が植えられていたといわれています。ガリカローズは香りも良いので、満開の時期の庭は芳醇な香りで満たされていたのではないのでしょうか?香りに包まれてみたいものです。

このようにガリカローズは品種改良に多く使われ、現代では濃い赤や紫のほか、淡いピンクやストライプ模様の絞り咲きなど、たくさんの色で楽しませてくれます。改良されていてもどれも香り高く花付きが良いうえ、枝も細く繊細なので薔薇のアーチやトレリスなどのガーデニングにもオススメです。

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