寄生虫による食中毒予防
食中毒を起こす原因に細菌やウイルスのほかに、寄生虫によって食中毒を起こす場合があります。
寄生虫による感染で最も多いのが「アニサキス」です。
アニサキスを原因とする日本での食中毒は2016年は126名発生しました。
アニサキスは半透明の白色をしていて、渦巻状で体長は2センチ~3センチほど。
魚介類の内臓の表面や筋肉に寄生します。
<原因とされる魚>
サバ・タラ・天然サケ・ホッケ・スルメイカなどが多く、
ほかにもアジやイワシ、サンマ、ヒラメ、ホタルイカもアニサキスがいる場合があります。
養殖魚やマダイ、マグロなどにいる確立は比較的少ないそうです。
アニサキスの幼虫は、冷凍や加熱によって死滅します。マイナス20℃以上で48時間以上の冷凍か、中心温度60℃以上で1分以上の加熱をすること。わさびやしょうが、酢などに漬けてもアニサキスの予防効果は期待できないそうです。
<アニサキス症の症状は?>
アニサキスの入った魚を食べても通常は自然排泄されますが、まれに人間の胃や腸壁へ侵入することもあり、その場合は2~8時間後に激しい腹痛や吐き気などが現れます。
アニサキスがアレルゲンとなり、蕁麻疹などの発疹やかゆみが現れるアレルギー反応を起こす人もいます。
刺身などを食べて急激な腹痛などがある場合は、総合病院を受診してください。胃にアニサキスがいる場合は内視鏡でアニサキスを取ると痛みがなくなるそうです。
魚介類の内臓への寄生が多いので内臓の生食はしないようにしましょう。
刺身なども新鮮なものを選ぶようにしましょう。
冷凍や加熱をしていてもアニサキスがいた魚を食べて反応を起こした症例もあるそうなので、アレルギーを発症したことがある方は原因とされる魚を食べるのを控えたほうがいいそうです。