無病息災を願う秋田のねぶり流し

無病息災を願う秋田のねぶり流し

こんにちは、ローズメイの高橋です。

東北の夏といえば、夏祭りをはじめ花火大会など、各地でイベントが行われる時期ですが、今年は新型コロナウイルス感染症予防のため、中止が相次いでいます。昨年までのようにお祭りにでかけたり、そんな日常が戻る日を願っております。

東北の短い夏を彩る夏祭りのうち、青森のねぶた祭り、秋田の竿燈まつり、宮城県の仙台七夕まつりという東北三大祭と呼ばれる代表的なお祭りがあります。

この三大祭りはいずれも七夕の睡魔を払う行事「ねむり流し」「ねぶり流し」に関連するそうです。

秋田の竿燈の歴史

今年は開催されませんでしたが、「秋田竿燈まつり」は毎年8月3日~6日の4日間、真夏の病魔や邪気を払う、ねぶり流し行事として行われてきました。
ねぶり流しとは、竿燈祭りの昔の呼び方で、眠りを流すという言葉からきています。病気になると寝付いてしまうことから、病気にならないようにという意味があるそうです。
現在残っているもので最も古い記録によると、寛政元年(1789年)の文献に当時のねぶり流しについて紹介されいて、長い竿を十文字に構え、それに灯火をつけ、太鼓を打ちながら町を練り歩いていたそうです。これが竿燈の原型といわれています。
五穀豊穣や厄除け、みそぎなどを願い、現在の竿燈の形になってきました。

提灯を竿につけ、夜空に輝く黄金の稲穂のような竿燈。
穀物が豊かに実りますように、病気になりませんように、たくさんの人々の願いがこもったお祭りなのです。

5つの技で魅せる竿燈の妙

竿燈は一番大きいもので、長さ12m、重さ50kgにもなります。それを職人さんが体のそれぞれの部分に乗せて技を披露します。部位によってはかなり難易度も高く、スリリングな技も多いのですが、そこが見どころでもあります

①流し
竿燈に竿を継ぎ足して高くしていくときに、ひとりで支える技。腕を上にあげて竿燈を浮かし、腕一本で支えて静止させます。

②平手
手のひらに立たせるように竿燈を乗せる基本技。片方の腕でバランスを取りながら、竿燈をかざします。

③額
上を向き、額で竿燈を支える技です。おでこに乗せながら、両腕でバランスを取ります。

④肩
利き腕の手のひらに受けて、利き腕を曲げないでそのまま肩に降ろします。5つの中でも覚えやすい技だそうです。

⑤腰
最も難易度が高い技。利き腕の手のひらに竿燈を受け、指の間からずらして腰に乗せます。上半身を横に傾けながら両足を開いてバランスをとる技です。クライマックスに披露される大技で成功すると会場が一段と盛り上がります。

通年楽しめるのがこちら

年に一度のお祭りなのですが、秋田県秋田市の「秋田市民俗芸能伝承館」通称(ねぶり流し館)では、竿燈体験のイベントなどを行っております。
現在は新型コロナウイルス感染症の影響で一時閉鎖や中止となっているそうです。
詳細は公式ホームページでご確認できます。

笛や太鼓のお囃子、「どっこいしょ~どっこいしょ~」という掛け声とともに上がる竿燈。
またいつか間近で熱い夏祭りを体感できることを祈っています。

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