早春の訪れ・秋田の郷土野菜「ひろっこ」
秋田県には、秋田ゆかりの地名が入っていたり、伝統的な栽培方法で作られた秋田ならではの野菜や作物がたくさんあります。
冬から春にかけて旬を迎えるのが「ひろっこ」です。
アサツキの若芽で、黄白色をしていて、1メートル以上の深い雪の下から掘って収穫します。
元々は秋田の山野に自生するアサツキで、雪の下で育つことで糖度が増すといわれています。
秋田県南部の旧須川町(現・湯沢市)で大正時代に栽培されるようになったのが始まりといわれ、今では秋田の特産品となりました。
風味はネギに似ていて生で食べると辛味がありますが、火を通すとほんのり甘く、軽く茹でたひろっこに酢味噌を和えたり、豆腐とひろっこを一緒に煮て味噌、醤油、しょっつるなどで汁物にするのが定番です。
県内では1月頃から出回るようになり、ふきのとうとともにスーパーに並ぶ様子は春の訪れを感じさせてくれる野菜のひとつです。